すべてのサブエージェントをHaiku 5.5に切り替えるべきですか?
向いているのは要約、分類、検索、圧縮、大量の文書Q&Aのようなタスクだ。複雑なエージェント型コーディングでは、Sonnet 5.5かOpus 5.5が引き続きより良い選択だとAnthropicは明言している。堅実なのは、実際のタスクをいくつか選んでHaiku 5.5で実行し、結果を抜き取り検査して、検査に落ちたときだけ強いモデルに引き上げる方法で、一度に全部切り替えることではない。beam.aiの試算は、Haikuでもう一度検証するコストまで含めており、増えるのは約$0.031にとどまる。
エンジニアではなく、チームのAIツール予算を見ているだけです。このニュースで何に気をつければよいですか?
見出しの「9割安い」で来月の請求額を見積もらないこと。まずチームに1週間分の実際の使用量を出してもらい、プロンプトが100Kを超えるリクエストがどれだけあるかを確認する。その部分は5倍の料金になるからだ。また、モデルを切り替えるとトークナイザーと既定の思考挙動のせいでトークン数が変わるので、最初の1か月の請求額は旧請求額と直接比べず、新しい基準線として扱う。
2026年10月7日、AnthropicはClaude Haiku 5.5(モデルID claude-haiku-5-5)を発表し、同日リリースのClaude Code v2.1.293がこれを既定のHaikuモデルに設定した。Anthropicは「これまでで最も安く最速の小型モデル」と位置づけ、要約、圧縮、分類、サブエージェントタスクを主な用途に挙げている。Haikuをサブエージェントやバックグラウンド用モデルとして使ってきた人にとっては、型番が変わるだけでなく、価格と挙動が同時に変わる世代交代だ。
公表された仕様は、コンテキストウィンドウ1Mトークン、最大出力128K(バッチのベータでは300K)、テキストと画像の入力、知識のカットオフは2026年6月。価格は100万トークンあたりで、2段階に分かれる。
Haiku 4.5の$1/$5と比べると、100K以内のプロンプトは9割安い。ただし新しいトークナイザーは同じ文章で約30%多くトークンを数える。Anthropic自身の試算では、その影響を差し引いた平均で約75%安く、90%ではない。
beam.aiの整理によると、100Kを超えると高い料金が超過分だけでなくリクエスト全体に適用される(公式の料金ページの表現は各自で確認してほしい)。同記事の試算では、8,000トークンのサブエージェント呼び出しが約$0.00155、同種のタスクが120,000トークンになると約$0.064で、およそ40倍の差になる。著者の試算で公式の数値ではないが、方向は明確だ。
見落としやすい点がもう一つある。Haiku 5.5は以前のthinkingブロックを既定でコンテキストに残すため、往復の多いサブエージェントは、大きなファイルを一つも読まなくても知らないうちに100Kを超えうる。キャッシュ読み取りのトークンが100Kに数えられるかは明記されておらず、beam.aiは数えられると仮定するよう勧めている。
AnthropicはHaiku 5.5をOpus 5.5やSonnet 5.5の配下で動くサブエージェントと位置づけ、複雑なエージェント型コーディングの主役とはせず、複雑なコーディングでは後者2つが引き続きより良い選択だと明言している。beam.aiの例示的な試算(著者の仮定)では、Opus 5.5をオーケストレーター、Haiku 5.5をサブエージェントにした1回分の実行が約$0.445で、そのうちサブエージェントは約7%($0.031)。同じ実行をすべてOpus 5.5で行うと約$1.65になる。節約はサブエージェントの部分に集中するが、オーケストレーターがブリーフを書き回答を読む受け渡しのコストは、サブエージェント自身の作業の約4.8倍にあたる。ブリーフが短く、返答が構造化されているほど、節約効果は大きい。
また、v2.1.292ではAgentツールにeffortパラメータが加わり、サブエージェントの頑張り度合いを制御できる。Haiku 5.5自体もeffortを調整できる初のHaiku級モデルで、既定はmediumだ。
temperature、top_p、top_kを送ると400が返る。Haiku 4.5向けの呼び出しでこれらを設定しているなら、先に外す。ベンチマークの数値はAnthropic自身の公表値だ。Terminal-Bench 4.0は39.2%(Haiku 4.5は0.0%)、OSWorld 2.1のオフラインサブセットは72.4%(Haiku 4.5は15.7%)。第三者のArtificial AnalysisによるIntelligence Indexは、最高effortで43、mediumで34、推論ありのHaiku 4.5は17だった。最高effortはmediumよりはるかに多くの出力トークンを生成する(同記事は4億4,000万対5,400万と引用)ため、大量のサブエージェント用途ではmediumかhighのほうが割に合うことが多い。さらに、安全分類器がリクエストを拒否する場合があり、サーバー側のフォールバックモデルはない。